『断熱』『気密』『換気』について
Insulation・Airtight・Ventilation
About Insulation
『断熱』について
「内断熱」と「外断熱」
寒い季節に室内からの熱が外に逃げないように、暑い季節に外からの熱が家の中に入らないように、外の熱を遮断するための家の工事を「断熱」「断熱工事」といいます。
その熱を遮断するための建材を断熱材といい、一般的にはグラスウールやロックウールが使用されています。
家の断熱工事は、オイルショックを契機に1970年代の後半から冬季の石油消費を抑えること(省エネルギー)が目的で国(国交省中心に)を挙げて取り組んできました。
家に断熱工事をすることで断熱性能を向上させ暖房効率を上げることで石油や電気の消費を抑えるためです。
断熱や断熱工事断熱材は、我々が快適に暮らすうえでとても大切なものですが知られていないことも多々あります。
例えば、断熱材を施工する場所で「内断熱」と「外断熱」があります。
下のイラストは、内断熱と外断熱の断熱材が施工されている場所です。
イラストの右が内断熱です。家の壁の中に断熱材が施工されています。断熱材は、グラスウールやロックウールです。
壁の中の柱と柱の間にグラスウールなどを施工するので、柱部分には断熱材が施工できません。断熱材が連続していないのが大きな特長です。
また、グラスウールなど綿状のものが一般的です。
柱と柱の間にびっしりと綿状の断熱材を施工するので柱などの木が呼吸できない状態になっています。
イラストの左が外断熱です。外張り断熱ともいいます。
柱の外側に断熱材を施工します。柱の外側に施工するので断熱材が連続しています。内断熱のように断熱材が柱や間柱のためにぶつぶつと途切れることがないのです。
外断熱の断熱材は、ポリスチレンフォームなど発砲系で板状の断熱材です。
外断熱では、柱と柱の間が空洞で空気の通り道になっています。つまり、柱などの木材が呼吸できる環境にあるということです。
外断熱の特徴
- 建築費用が内断熱より高くなる
- 外断熱工事の経験が必要である
- 断熱材が連続して施工できるので、家全体を断熱材がすっぽりと覆うことが出来る
- 家中温度差が少なく快適である
- 足元からの冷気の侵入がない
- ヒートショックの心配が内断熱に比べて圧倒的に少ない
- 隙間を出来るだけ少なくつくる高気密の工事が容易である
- 光熱費のランニングコストが内断熱に比べて安い
- 省エネルギーで環境に優しい
- 家の耐久性がアップする
- 人の健康はもとより木の健康にも良い
- 換気が機能しやすい
- 室内の空気が綺麗である
- お掃除が内断熱に比べて楽になる
- 健康寿命が延びる
- 住み心地がいい
内断熱の特徴
- 建築費用を安きできる
- 施工が容易である
- 柱部分には施工できないので断熱の連続性がない
- 結露対策が非常に難しい
- 筋交いや間柱部分の施工が非常に難しい
- 暖房した部屋としていない部屋の温度差がある
- 足元からの冷気侵入防止が難しい
- 高気密の工事が非常に難しい
断熱材が結露の原因?!
冬の朝、室内の窓ガラスが結露で濡れてお掃除が大変といった経験はありませんか?結露の恐い所は、我々が生活していて目に見えない壁の中、床下、小屋裏でも起こることです。結露による水が断熱材であるグラスウールを濡らし、柱や土台の木材を腐朽させます。腐朽した木材は、シロアリの大好物でもあります。右の写真は、結露により木材や断熱材が腐食した壁の中です。
結露の原因は、熱の移動とそれに伴う水蒸気の移動です。我々の目には見えませんが空気には水分(=湿度)が含まれています。この湿度が水蒸気と思って下さい。水蒸気を通さない防水シートというものや、ガラス、陶器などの素材はありますが、家をつくる建築資材の多くは水蒸気を通します。室内から外へ向かって熱の移動と合わせて水蒸気の移動を科学して考え、壁の中に結露を起こさないようにつくるのが
「外断熱」なのです。
カネカのお家ソーラーサーキットと
一般的な家の結露比較
下の図は、外気温0℃、室温25℃で室内の湿度が60の内断熱工法では、グラスウール部分に於いて結露することをしめしています。
About Airtight
『気密』について
気密とは家を造る際に、隙間なく造ることです
気密(きみつ)とは家をつくる工事の際に、隙間なくつくることです。住み心地いい家をつくるために、高性能な断熱材を施工するのですがその断熱材を出来るだけ隙間なく工事することが重要です。
高断熱高気密の家、高気密高断熱住宅というのは、断熱工事と気密工事が表裏一体であることを表しています。両方を兼ね備えていないとダメですよということです。
右の写真のように折角ダウンジャケットを着ていても正面のファスナーを開けた隙間状態ではダウンジャケットの防寒性能を発揮しないのと同じことです。いかに隙間をつくらないように高気密に工事するのかが大事です。
気密工事は、断熱工事だけではなく基礎工事の時から完成までの全ての工事でやらなければいけません。だから、工事に携わるすべての職人さんたちが意識して工事する必要があります。
気密工事は、家の工事の中で唯一工事の結果が数字で分かることが出来ます。
ですから弊社でつくる外断熱の家は、1棟1棟すべて気密検査を実施しています。
福建住宅が造る
カネカのお家ソーラーサーキットの気密性
気密工事は、家の工事の中で唯一工事の結果が数字で分かることが出来ます。
C値といって1㎡あたりどれだけ隙間があるのを数値で分かります。C値1だと1c㎡/㎡ということになります。1㎡あたり1c㎡の隙間があることを示しています。
数値が小さければ小さいほど家の隙間が少なく高性能な家です。
また、気密工事は丁寧な作業が必要なので数値が小さな家は丁寧につくられた家の証でもあるのです。
弊社がつくる外断熱二重通気工法カネカのお家ソーラーサーキットでは、C値0.5以下をお約束しています。弊社施工の平均値はC値0.23です。
すきま風はどこから、何故くるの?
冬寒い家、足元がスースー冷たい家、トイレやお風呂が寒い家、リビングとトイレやお風呂の温度差が多い家、その原因は断熱性より家の隙間が一番の原因です。隙間が多い家では、暖房して温められた空気は膨張して上昇する自然の力で家の上へ上へと行きます。そして、家の屋根や壁や窓などの隙間から外に逃げ出します。すると、外に逃げ出した空気と同じ量の空気が外から家の低い部分である床下や基礎、壁の下や窓の隙間から侵入するのです。
侵入する空気はもちろん外の冷たい空気です。だから、足元が寒いんです、冷たいんです。室内の上と下はもちろん部屋と部屋に大きな温度差が出来るのです。
この冬の不快な寒さをなくすのが気密工事です。断熱材の性能を活かし、水道工事や外壁工事や電気工事などすべての工事で出来るだけ隙間をつくらないように気密工事をすることで不快な冬の寒さを防げ、省エネで住み心地のいい家が出来るのです。
気密工事と『換気』『隙間風』の関係
隙間を出来るだけつくらない気密工事には更にメリットがあります。それは、室内の空気をコントロールする換気です。
左のグラフは、気密性能であるC値と換気の関係を表したものです。現在、24時間換気は建築基準法の義務です。新築住宅ではすべてに24時間換気の機械が付いています。法律が室内の空気の大切さを分かっているからです。しかし、24時間換気をつけただけではダメなのです。
左のグラフを見てください、C値3の家では約25%が換気の機械がコントロールしていることを表しています。残りの75%は家の隙間風なんです。C値1で換気の機械50%隙間風50%です。C値1は、結構高性能な家のように思われている方がいると思いますがそれでも50%は隙間風です。
弊社お約束しているC値0.5で、約70%が換気の機械でコントロールされ約30%が隙間風です。弊社の平均値であるC値0.25で約85%が換気の機械でコントロールされ約15%が隙間風です。気密工事がいかに重要か分かりますね。
※空気清浄機という家電品がありますが、隙間だらけの家=C値1より性能がわるい家(家の半分の空気が隙間風)で使っても電気の無駄な消費にしかなりません。
About Ventilation
『換気』について
『換気』─ 綺麗な空気、健康にとって大事な家の空気
家づくりをお考えのみなさん、左のグラフをご覧になったことありますか? このグラフは、我々人が生涯において摂取するものの割合を表したものです。
私たちの体は、食べたものと吸う空気で出来ています。しかしながら、食べ物に気をつける人はいても室内の空気のことを考えている人は大変残念ですがごく少数だと思います。だからこそ、弊社のこのHPでしっかりと室内の空気のことを考えて欲しいのです。
私たちが吸う空気のうち、半分以上が室内の空気です。多くの時間家にいる赤ちゃんやお年寄りの人にとっては、吸う空気のほとんどが家の室内空気です。我々は、成人男性で1日に約20キロの空気を吸っています、その空気のうち約13キロが室内の空気です。食べ物や飲み物は1日に4キロ~5キロほどなので質量で考えると室内の空気と比べようがありません。グラフにある外気や産業排気、公共施設の空気は、私たちではどうすることもできません。しかし、室内の空気は家づくりで対応できるのです。
福建住宅が造る高気密高断熱の家のC値は平均0.25です♪
「気密について」でも解説したこのグラフですが、家の隙間から侵入する空気と24時間換気で外から取り入れられる空気、24時間換気がいかに空気をコントロールし室内空気を管理できているかを表しているグラフででもあります。横軸がC値の数値です。縦軸が24時間換気が室内の空気をコントロールし管理している割合の%です。
C値は、1㎡あたり何c㎡の隙間があるかを表していて、家の隙間を数値化したものです。C値は、1棟1棟工事完了時に検査しなければ分からない数値です。C値が小さいと家の隙間は少ない高気密な家と呼ぶことが出来ます。C値は、工事完了時に行う検査ですのでその家の工事がいかに正確で丁寧な工事であったかを表す唯一の数値と言い換えることが出来ます。
例えば、C値1の家は、隙間から入ってくる空気が50%で24時間換気が管理コントロールしている空気が50%ということです。それって高気密ですか?半分が訳が分からない隙間から室内に空気が侵入している空気です。もし壁の中が結露している家だったら壁の中の隙間を通りカビの胞子と一緒に室内に侵入しているのです。そんな家が空気が綺麗な家だと思いますか?
そんな家で空気清浄機が機能すると思いますか?
福建住宅では、高気密高断熱の家ではC値は0.5以下でなければ意味がないと考えています。C値0.5の家では、24時間換気が70%の室内空気を管理コントロールし、隙間からの空気の侵入は30%です。弊社がつくる高気密高断熱の家は、C値平均0.25です。C値0.25の家では、24時間換気が85%の室内空気を管理コントロールし、隙間からの空気の侵入は15%です。C値1の家と比べて全然違いますよね。さらにC値2だと隙間からの空気侵入が65%です。もう空気が綺麗なのか汚れているかさえ分かりません。こんな家では空気清浄機はただ単に電力を消費しているだけの機械と言っていいと思います。それ以上の数値が大きい家は論外です。
福建住宅がつくる外断熱工法の高気密高断熱の家は、空気の綺麗な家です。それは、使う建材はもちろん断熱、気密をしっかりと考え高性能な24時間換気でしっかりと室内の空気を管理コントロールしている家だからです。住み心地の良さでお客様に一押しして、施工している外断熱二重通気工法カネカのお家ソーラーサーキットでは、家の隙間を測る気密検査を全棟で、工事中と工事完成時の2回実施しています。それは、高性能な家にとって気密が一番大事な性能と考えているからです。
「空気が綺麗な家、住み心地のいい家」をつくるためには、家に携わるすべての職人さん、メーカーさん、そして現場を統括する現場監督がすべての工事で(外部に関する)隙間ができないように気を付けて丁寧に工事して初めて隙間が少ない高気密の家が出来るのです。
カネカのお家ソーラーサーキットと
一般的な家の換気方法
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一般的なグラスウールの家(内断熱材)の壁の中
第3種換気
換気機械で排気をおこない、給気は給気口からの自然給気です。強制排気、自然排気です。メリットは、機械がシンプルでお手入れは1~2年に一度で、ランニングコストが低いこと。デメリットは、自然給気のため高気密住宅でないとその性能がフルに活かせず、冷暖房の効率が第1種に比べて低くなることです。 -
カネカのお家ソーラーサーキット(外断熱)の壁の中
第1種換気
換気機械で給気と排気をおこないます。強制給気、強制排気です。機械で給気も排気もおこなうので計画換気が容易です。またカネカのお家ソーラーサーキットで使用する換気機械はSC-SVシステムで、熱交換式ですので冷暖房のロスが非常に少ないメリットもあります。また、『リフレア』という新たなシステムにより全館除湿が出来る優れものです。欠点は、換気機械のメンテナンスを6ヶ月に1度以上行う必要があること。ランニングコストが第3種より高いことです。
About Dew Condensation
結露について
家屋を腐食し倒壊させる危険な結露を防ぐには?
24時間換気がしっかりと機能するとそれは、結露対策となります。結露は、家にとって一番の天敵です。高性能な断熱材を外張り(外断熱工法)で施工する、そしてできるだけ隙間が出来ないように正確で丁寧な工事により高気密でつくる。高断熱高気密の家に高性能な24時間換気があって初めて結露対策となります。
窓ガラスが結露している家はほぼ100%壁の中も結露しています。断熱性が低く、気密性能も低い(C値0.5以上)家の場合、窓リフォームで窓をダブルやトリプルガラスにすると窓で結露していた水分が全て壁の中で結露すようになるのでとても危険です。特に見えない壁の中の結露は、断熱材にカビを繁殖させ木材を腐食させます。家の大事な木材を大きく劣化させるのです。阪神淡路大震災で倒壊した家屋を調べた結果、多くの家で結露により木材の腐食が確認されいます。どんなに耐震等級3でつくった家でも結露対策がなされていなければ10年、20年と年を重ねるごとに家は危険な状態になっていくのです。それは、高断熱だけど高気密(C値1以上)でない家の方がより危険です。
安心して安全にそして毎日快適に暮らす住み心地いい家のために
安心して安全にそして毎日快適に暮らす住み心地いい家のためには、断熱と気密と換気の全てが高次元で機能していなければいけません。
断熱、気密、換気の家の基本性能が優れた家は、住み心地いいそして空気が綺麗な家となるのです。家づくりをお考えのみなさん、『断熱』『気密』『換気』のことしっかりとお考え下さい。
福建住宅が作る
カネカのお家ソーラーサーキット
福建住宅はカネカのお家ソーラーサーキットの契約工務店として、これまでに多くのカネカのお家ソーラーサーキットを建ててきました。外断熱・二重通気工法の家づくりこそ、日本の気候風土にマッチした住み心地のよい健康的な家づくりと考え、夏は涼しく、冬は暖かいカネカのお家ソーラーサーキットをご提供しています。
カネカのお家ソーラーサーキット
モデルハウス見学会随時募集中!!
見学・体感、大歓迎!!
福建住宅社長・大城の自宅がモデルハウスです!!
住み心地の良さをじっくり体感していただくためのモデルハウスです。
外断熱二重通気工法カネカのお家ソーラーサーキットでつくった住み心地がいい家です。今年で築20年になります。経年変化も是非ご覧ください。さらに、愛犬がいる我が家の空気の綺麗さも感じてください。
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